元労基(労働基準監督官)が考える三大「ブラック企業」の特徴

以前の記事、

元労基(労働基準監督官)が考える「ブラック企業」の定義

では、ブラック企業とは何かという、言葉の定義をさせてもらいました。

しかし、これではまだ抽象的なので、どのような会社をブラック企業とするのか、具体的な特徴を挙げたいと思います。

定義のおさらい

「ブラック企業とは、従業員を人間扱いしない企業のことである」

これが、僕がしたブラック企業の定義です。

(参考:元労基(労働基準監督官)が考える「ブラック企業」の定義

この定義から考えてみると、どのような企業がブラックと言えるのかが見えてきます。

1 長時間労働が常態化している

繁忙期があったりして、一時的に仕事が増えるのはやむを得ないことですし、法律上の手続きを踏めば残業(時間外労働)をさせることはできます。

だから、残業をさせること自体は違法ではありません。

でも、その残業によって、健康に悪影響が出ているなら問題です。

人にとって、まず大切なことは健康であることです。そんなことは世界中の誰もが知っているはずです。

長時間の残業が体にいいはずがありません。身体を休める時間、精神を回復する時間が必要です。その時間を労働で埋めてしまったら、病気になってしまうほかないです。

従業員を人間扱いしていれば、健康を害するほどの労働はさせないはずです。

2 会社の中に、他人に対して、「使える」「使えない」という言葉を使う人がいる

社長が言っているのは論外ですが、一従業員が言っていたとしても問題です。組織として、それを放置しているからです。

言葉づかい程度がなんだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、人間の本心は使う言葉に現れます。

「使える」「使えない」は、本来モノに対して使う言葉です。そうでなければ、奴隷に対してです。

あいつは使える、使えないなど、モノに対して使われる言葉が人に対して飛び交っている会社は、人間扱いをしていない=ブラックと言えます。

3 雇用契約書や就業規則を見せない。見てはいけないような空気がある

ブラック企業の経営者は、就業規則を見せません。

なぜ見せないかというと、自分の都合の良いように、ルールをその都度作り変えたいからです。

ルールをオープンにせず、好き放題変えることができる。従業員は意見も言えず、理不尽なルールに従わなくてはいけない…これって何かに似てませんか?

いわゆる独裁国家は、こういう構造です。

俺様ルールを押し付けられて、不快に感じない人間はいないと思います。

また、トップがこういう考えを持っていると、組織の構成員に思考が伝染します。下の人に自分のルールを押し付けることが正当化されて、職場環境がギスギスしたものになります。

書面による根拠もなく、「うちの会社ではこうだから」という理由で、理不尽なルールがまかり通っている会社はブラック企業と言えます。

終わりに ~ブラック企業と関わらないために~

人それぞれ、「こんな会社はブラックだ」という感覚はあると思いますが、僕は、上記の3つの特徴が典型的なものだと考えています。

他にも、例えばサービス残業があることも、ブラック企業の特徴として挙げられそうですが、高度経済成長期に見られたような、本来の意味でのサービス残業(賞与や昇給などで見返りがある)であれば、ブラック企業には該当しないと考えます。

ポイントは、会社が社員の心身の健康に無頓着でないかということです。

人には人格があり尊厳があるという、当然の事実に基づいて経営が行われているなら、自然と働きやすい職場ができるはずです。

しかし、僕も含め多くの人がそうかもしれませんが、企業の一員として働いていると、個人に人格があるということを忘れてしまうようなところがあります。

それは自分自身の尊厳についてもそうです。

組織に自分を預けすぎてしまって、プライドの持てない仕事をすると、自分を傷つけてしまいます。

自分自身の健康に無頓着であれば、悪の心を持った人間につけこまれます。

まずは自分自身を大切にすること、それがブラック企業と関わらないためにまず必要なことだと思います。